「自分の視力は0.1。まあ、ギリギリ見えてるし、別にいいか」
そんなふうに思っていた僕が、ある日、眼科で隣にいたご老人の視力が0.7と聞いて唖然とした。
「え…自分より見えるの…? しかも年上で?」
そこから、僕の中で「ヤバいかも」という意識が芽生えた。
でも同時に、間食バクバク、夜中にコーンフレーク、目が覚めたらスマホ…そんな生活からどう抜け出すのか、見当もつかなかった。
米不足が背中を押してくれた
ちょうどその頃、ニュースでは「米不足」が話題になっていた。
「米すら手に入らなくなるのか…」と考えたとき、ふと食のありがたみについて考えるようになった。
そんな中で手に取ったのが、山口庚三医師の本。
そこで語られていた「朝食抜き」「すきっ腹で軽く動いてから食べる」…という生活法に興味を持った。
朝メシ抜き? 甘党には地獄のようだった
最初の2~3日は地獄だった。
とにかくお腹がすく。でもそこで学んだのが「お腹すいたら、寝ればいい」というライフハック。
21時には布団に入って、なるべく“腹減り”を感じる前に意識を落とすようにした。
朝は白湯だけ飲んで軽くストレッチ。
昼まで断食…といっても12時間くらい。これが意外と慣れてくると、気持ちいい。
玄米ミックスで腹持ち改善、子どもも巻き込む
ただ、白米だとどうしても腹持ちが悪い。
そこで玄米を少し混ぜて炊いてみた。さらに雑穀も加えると、なんか栄養満点っぽくなる。
最初は子どもが「色ついたごはん、やだー」って拒否。
でも、2週間くらい続けると慣れてくれて、今では一緒に食べてくれるようになった。
市販のお菓子も、だんだん欲しくなくなってきた。
間食せず、昼〜夜の食事をしっかり食べる生活。自然と、胃腸も気分も軽くなっていった。
パソコンと距離を取り、視力が“戻った日”があった
パソコン作業やスマホを触る時間も、意識的に減らすようにした。
「目が疲れたな」と思ったら雑用を引き受けて体を動かす。
休みの日はあえて眼鏡を外して、裸眼で遠くを見る時間を作った。
そしてある日、眼科で測ってもらった視力が…0.3だった。
たまたまその日の体調が良かっただけかもしれない。
でも「なんか頭が冴えてる」「目が軽い」…そんな感覚が確かにあった。
“体を整えること”は、特別なことじゃない
僕は医者でも栄養士でもない。
でも、自分の体を自分でメンテすることって、案外できる。
甘党で、ぐだぐだで、不健康まっしぐらだった自分でも。
玄米を混ぜて、食べる時間を変えて、少し生活を意識するだけで…
「自分の中のノイズ」が1枚ずつ剥がれていくような感覚があった。
次は、もっと遠くまで見えるように。
そして、もっと深く眠れるように。
地味だけど確かな変化を、これからも積み重ねていこうと思う。